村上春樹 『風の歌を聴け』。
朝から色々な作業でずっと液晶画面を眺め、
神経が高ぶって頭の中が騒がしかったので、
一度遮断しようと、久しぶりにゆっくり読書。私は紙派。
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パリでの留学生活が一年を経過した頃、 やたらと日本的なものが恋しくなって、 例えば田舎の大自然の中で撮影された邦画や、 美しい日本文を摂取したくなって、 オペラ座近くのブックオフに通いつめたのが懐かしい。
私にとってはストーリー性はさして重要でなく、 その作家の人生観が反映されているであろう 登場人物の精神描写に惹かれる。 昔はそれほど興味がなかったけれど、 本が、自分の思考の外側に連れ出してくれる感覚を知ってから、 その時間が好きになりました。
何度も何度も読み返した本でも、
自分自身の変化を経て久々に読むと、
新たな捉え方ができるのも楽しみの一つ。
たった一行の文章に救われることも多々。
そしてそんなたった一行に出会わせてくれたこの作品は、
今でもお守りのような存在です。
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と、物語を読みながら留学当時の色々を思い出し、 書き留めておこうと、結局、再び液晶画面の前に。
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